7歳男児達のすり鉢胡麻擦り体験!

 

小学生の男の子5人と胡麻を擦り、味噌汁を作る

学童保育にお呼ばれして、小学生の男の子とお昼ご飯を作りました。

子どもの料理教室は初めてだったので、
どんな風になるかわくわくとどきどき。

学童保育を運営されている方(保護者さんでもある)と打ち合わせで
包丁がどのくらい使えるかや普段どんな遊びをしているかを聞いて、
どの程度の調理ができるか考え、お昼ご飯までに完成させられそうな行程で、
なんとなく楽しそうでまだ体験したことがなさそうなメニューということで、
お味噌汁と胡麻和えに決定。

精進料理の中でもすり鉢を使うのが好きな私は、料理教室でもやたらにすり鉢を使います。
いろんな人の擦り方を見て感想を聞いて新たな発想に触れたり、
家にも一応あるけど普段触っていないすり鉢、やってみると意外と簡単でめんどくさくないー!
というような共通の意見も見つけたりして、楽しんでいます。

そして今回は子どもたちのすり鉢体験。
これはこれはもう、初めてでとっても貴重な機会!
どんな感想が出てくるかたのしみです。

まずは、近くにある廿枝直売所へ。
先月と比べて同じものや違うものをみんなで思い出しながら、並んでいる野菜を見ます。
直売所は、スーパーと違って自分たちが住んでいる地域のその時期に採れる野菜が分かります。
知っている野菜、知らない野菜、見たことがあるけど名前は知らない野菜、
食べられるのか食べられないのかも分からないような変な形の野菜。
今回は小学校1、2年生の男の子5人でしたが、
感想も率直で、まずそう!とか、食べたくない!とかも・・・。
そんな言葉を聞いているとお味噌汁と胡麻和えを食べてくれるか、少し不安もよぎります。
キャラ弁やデコ弁を食べているような子どもたち、、、
写真映えもしないようないたって普段の食事、一汁一菜に興味は持ってくれるのだろうか。
ドキドキしながら、今回の食材は胡麻和えにはほうれん草、お味噌汁の具には油揚げとかぶを選びました。

まずは、学童保育の方が用意してくれた味噌作り。
前日に大豆を煮ておいてくれたものをみんなで潰し、
米麹と塩を混ぜ、潰した大豆もまた混ぜて、樽に詰めました。

「大豆は、あの、鬼は外ー!ってするときのやつ??」
「大きさが違う!」

今触っている煮て潰した大豆と、食べたことがある煮豆の大豆と、煎った大豆とは同じもの、
って子どもたちの頭の中で認識されていく様が、大人と一緒に作る普段の料理教室とは違う光景で
同じ料理をするとしても、それぞれ反応するポイントがちがうなぁと改めて感じました。

私も一生懸命、麹菌とかなんとなく発酵の話なんかもして、、、
味噌ってのは、月日をかけてできるものなんだと説明。
味噌ができるのは、僕たちが3年生になった頃!と時間の経過を感覚に落とし込んでました。
楽しみだね!

そして今度は、お味噌汁とほうれん草の胡麻和え。
男の子5人だったんですが、味噌汁班と胡麻和え班に分かれると子どもたち自ら提案して、
やってみたい方に分かれてくれました。

胡麻和え班のポイントは、ゴマがしっとりしてくるまですり鉢でよく擦ること。
まずすり鉢に入れた胡麻をとんとん、とすりこぎ棒で優しく叩いて潰し、
今度は右手で下の方、左手で上の方を持って、肩の力を抜いてゆっくり回して擦っていきます。
ごりごりごりごり、子どもたちは何回ずつで交代!と決めて、数をかぞえながらやっていました。
胡麻が潰れて、だんだんと粉々になっていくことと、匂いが徐々に変わっていく様子を
時々手を止めて確認しながら、胡麻の油が少し出てくるまでみんなで擦ります。

すりこぎ棒を持つ手の動かし方にもだんだん慣れて、うまく使えるようになってました。
途中で飽きちゃうかなーと思っていたんですが、
胡麻の状態をよく見ていて、だんだんと変わっていく様子がわかると
また勢いをつけて擦っていました。

茹でたほうれん草を食べやすい大きさに切って水気を絞り、
醤油やみりんと合わせた胡麻とよく和えて完成!

お味噌汁班は、具材にするかぶと油揚げを食べやすい大きさに切るので、
包丁をたくさん使います。

かぶは葉のところに土が付いていることが多いので、
丁寧に洗って、ピーラーを使って皮をむき、包丁で切ります。
「ピーラーは皮をむく道具だけど手の皮も剥けるような刃物だから、
指の位置を気をつけてね。」
「やりづらいと思ったら、1度まな板の上に置いてみてね。」
と、声をかけていて、剥けなかったところは私がやろうなんて思っていたけど、
上手にピーラーを使って皮をむけていたので、びっくりしました。
今度は包丁・・・とっても緊張。
「包丁の柄をにぎって、刃の向きがちゃんと真下を向いているか確認して、
添える手は猫の手で、包丁の刃先をまな板に持っていくんだよ。」
「カブより包丁見てね!!」
こちらはドキドキしながらも、子どもたちはカブも油揚げも上手に切れました。
これまでに包丁を使ったことはあったようですが、
注意するべきことを説明すると、ちゃんとその通りにしていて、
子供の頃ってこんな素直に理解できて、頭で思っていることが手の動きにスムーズにつながるんだな
なんて感心してしまいました。まだ集中しているときに限る、のかもしれないけれど。

昆布で出汁をとったところに、カブと油揚げを入れてしっかり煮たら火を止めて
味噌を溶いたら出来上がり。

胡麻和え班は美味しく見えるようにきれいに盛り付けてくれました。

みんなで手を合わせて、一緒にいただきました!!

「包丁を使うのはそんなに難しくないよ」とか、
「胡麻擦るの頑張った」とか
それぞれ感想を話し合いながら、お替わりはないの?と嬉しい言葉も出て、、、
楽しい食事でした!
本当においしかった!!

男の子ばっかりだし、小学校1、2年だし、始まる前はわーきゃー遊んでたし、
最後までちゃんとできないかもな、しかも途中で飽きちゃったとして代わりに作っても、
そんなに食べたいと思わないかもな、、、
なんて、実は思っていましたが、
集中して、自分のやり方も考えながら、最後まで上手にやり遂げてて、
感動しちゃいました。
おいしいと言って食べてくれたのも嬉しかった。

 

おいしいものでなければいけないと思うことをやめる

子どもに説明するときに考えていたんですが、
料理って、茹でる、切る、混ぜる、でだいたいいけちゃいます。

私が精進料理にはまった理由のひとつが、調理がとてもシンプルであることでした。
料理っていろんな行程があって、それが手間だとも言われていて、
でもその手間を省くために時短料理なんかもありますが、
精進料理はその調理ひとつひとつがシンプル。切るとか、擦るとか、和えるとか。
簡単なことの組み合わせでできているんです。(料理自体もそうか、、、)
料理するのは楽しいけれど、めんどくさいのは好きじゃない。
簡単なことの組み合わせ、と思うと、ハードルが下がります。

今は、外食すれば当たり前に美味しいものがたくさんあって、
snsでもおしゃれなおいしそうな素敵な食事はたくさんあって、
検索すれば美味しいレシピもたくさんあって、
食べ物は素敵でおいしいことが当たり前な感じで、
そうなると家族揃って食べるご飯とか、子どもたちのお弁当とか、
自分が1人で食べる休日の朝ごはんですらすてきでおいしいのが当たり前になっていて、
そうじゃないものは手抜きとされる。
料理は手間をかけることでおいしくなるとか、愛情が伝わるとか言われているし、
精進料理の話をするときも、手間を惜しまず、、、なんてよく言います。
そのすてきなものを作るためには、すてきな食材がないといけないし、
野菜もちゃんと旬の1番いい時期の栄養たっぷりのおいしいものじゃないといけない。
食材選びにも時間をかけなくてはいけません。
でも、考えてみたら、ハレとケの食事があるくらいだから、
ケである日常のご飯なんてもっと簡単なものでもいいんだろうな。
すてきな食材は必ずあるわけでもないし、選んだ野菜がおいしくないときもある。
知らないうちに自分でも、すてき料理プレッシャーをかけていたかもしれない。

自分が口にするものを調理して食べるって、なんてシンプルなことなんだろうか!
子どもたちとご飯を作ることで、自分にとっての料理の価値観が変わるような経験をさせてもらいました。
楽しかったなー。
これから精進料理についても見方や考え方が変わってきそう。
やっぱり精進料理ってすてきだな。